提言

提言について

一般財団法人日本安全保障フォーラム

今、世界は大きく変わろうとしています。
 第二次大戦後の冷戦構造が終わりを告げ、1980年代から米国の一国覇権の時代が続いていましたが、21世紀になってから中国や新興国が台頭し、地域紛争の勃発や米国の国力衰退もあって、世界は新しい時代の秩序を求めて動き始めています。
 ただし、新しい秩序といっても、これは容易なことではありません。純粋な容赦ないパワー社会である国際社会の秩序が変わるとき、国家間の摩擦、衝突は避けられないものであり、大規模な戦争の勃発の可能性も決して否定できません。そして、日本もそうした大きな渦に巻き込まれずにはおかないのです。
 日本をめぐる安全保障の環境は、現在もいろいろな面で変化しつつあるし、今後はさらに大きく変わっていくことでしょう。ところが今の日本、日本人はどうでしょうか。そうした変化を十分に認識し、それに的確に対応しようとしているでしょうか。そんなことは全くできていないというほかはありません。
 現在の日本が早急に対応しなければならないことは数多くあります。
 まず、日本自身が侵略されず、しかも周辺事態に適切に対応できるだけの軍事力の整備は必須です。そして、その一環として核保有の問題を検討する必要があります。
 また、その前提として、安全保障環境をめぐる国民意識の向上が図られていなければなりません。教育、マスコミ報道のあり方等は、全国民が関心を持つべき問題です。
 そして、そのあり方が議論されるべきなのは中国との関係です。実は、日本の安全保障問題は、ほとんど全てが中国に起因する問題なのです。どのようなことを中国が引き起こし、中国が何を目的としているかを日本人が十分に知ることが重要です。外交面、経済面等を含めて、中国との関係のあり方が再検討される必要があります。
 当会では、こうした日本をめぐる安全保障環境の多様な変化を踏まえ、今後、必要な提言をまとめ、その都度公表していきたいと考えています。今後とも皆様のご理解、ご支援を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。

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